日々の泡

読んだマンガの感想をひたすら綴るブログ。

【恋愛残酷物語】快楽に忠実な少女と純情少年の恋模様「あそびあい」感想

 この人とわたしは「価値観が違う」んだ、 些細なことから一瞬にしてそう感じてしまい、相手と無意識に距離を置いてしまったこととを思い出します。

今回取り上げるのは新田章の「あそびあい」。いろんな人と関係を持ってしまう「ビッチ」な女の子に恋をしてしまった「フツメン」の男子高校生の異色な恋愛模様を描いています。

 

読んでいる最中、銀杏BOYZというバンドのとある曲のメロディが頭に響いていました。どうにもならない類の残酷な切なさが作品中に漂う青春物語です。

 

f:id:hotori1116:20151206152755j:plain

 

好きな人に一筋で、付き合ってる人としかHしないのが“正しい”のか。
好きでもない異性とも、「気持ちいいから」Hするのは“間違っている”のか。
世界共通の病・“恋愛”をえぐる革命的作品!

 

あらすじ 

主な登場人物はふたり。ヒロインの「ヨーコ」は、黒髪ボブカットの地味目な女子高生。貧乏な家庭で育ったため、「もったいない」が口癖でモノを捨てることができません。恋愛に関しても同様に、言い寄ってくる人を手放したくなくて、罪悪感なしに複数の人と関係を持っています。

そんな変わった恋愛観をもつヨーコに恋をしてしまった真面目な童貞男子校生の「山下」は、「彼はいろんな人とHしちゃう」ヨーコの天然魔性っぷりにふりまわされていくことに。

一般的にはなかなか受け入れられそうにない、ヨーコの素直で奔放な考え方が純情な山下を悩ませていきます。ふたりの価値観のぶつかり合いを目にすることで、読者であるわたしたちは善と悪の境目が曖昧になっていく感覚があるかもしれません。

 

まとめ

突飛なテーマですが根底にあるのは自分以外の「他人」とどう向き合うか、という普遍的な話。折り合いのつけられない状況の中、どのようにして互いの価値観を認め合うかを描いています。

「こんな奴、嫌いになれたら楽なのに」と思うような、どうしようもない相手に恋をしている・したことがある方におすすめ。本作品は2015年4月に全3巻で完結済み。気になる結末はぜひご自身で見届けてみてはいかがでしょうか。

 

www.amazon.co.jp