日々の泡

読んだマンガの感想をひたすら綴るブログ。

『インサイドヘッド』感想

『インサイドヘッド』、昨日やっと観てきました。休日の新宿は思った以上に人が多く、2時間後の放映が満席の状態。かわいいカップルや子供連れの親子に挟まれての鑑賞でした。

 

作品を見る前に、本編上映前に謎のスライドショーがあるということはちらっと聞いてはいましたが、映画のクオリティを下げかねない、安っぽいつくりに違和感を感じてしまったことが残念でした…。結婚式や誕生日のサプライズとしてならともかく、少なくとも、お金を払って劇場に足を運んだ人々に見せるべき代物ではないように思います。

 

さて、本編についてですが、緻密に計算された美しい映像に胸がときめきっぱなしでした。笑いどころも泣かせどころもはっきりしていて、客席からの反応が常に感じられました。ファンタジー要素もたっぷり盛り込まれているので、飽きっぽい子供さんも物語から離れずについていくことができるのでは。

 

序盤では「ヨロコビ」に存在を理解されなかった「カナシミ」も、ライリーの幸せな人生に大きな影響を与えていることがわかります。楽しいことだけでは成り立ちえない深みのある喜びこそが何より素敵な思い出になり得るというメッセージは、年齢を重ねた大人の方の心にも届くのではないでしょうか。

 

頭の中の「感情」をキャラクターに見立てただけで、単純なストーリーをこれだけおもしろい作品を作り上げることができるピクサーを、それまで以上に好きになることができたように思います。